からの続き
あの夏のコチュジャン事件からしばらく、
そのラーメン屋の、のれんをくぐる事はなかったのだが
先日ふと気になって行く事にした。
何だかんだでやはり、普通に美味しかったあの味が忘れられないのだ。
そう、あの赤いのさえ乗ってなければ・・・
店前について少しのためらい。
のれんをくぐり引き戸をあけると・・・
驚きである。
どうしたことか、大将、黒の料理服、コックコートを着ている。
そう、ちょとオシャンなやつである。
「何やってんだ!!大将!!!」
しかも黒のキャップまでかぶってる。
そう、ちょっとスタイリッシュにみえる。
(クレープ屋とかの店員がやってそうな、いでたちよ。)
「なにしてんのさ!いいんだよ!ぼろぼろのTシャツで!
キャップじゃ汗ふけないっしょ!ねじりタオルでいいんだよ!大将!
これは、もう、がっかりだ!」
これが →→→ こうですよ ※画像はイメージです※ |
店に入るなり、こんなに残念な気持ちになったのは初めてだ。
まだ席にも着いていないのに。
でも店に入ったからには注文せざるを得ない。
服装で味は語れない。
気を取り直してチャーハンセットを注文。
ここで気付いたのだが、なんとなく店内が綺麗になってる・・・
おい・・・あんなに乱雑にカウンターに置いてあった
なんかの汁を吸い込んでギトギトの
いつのか分からない新聞はどこいった!
「ああ、大将、客いないとき、いつもここに居るな」
ってスペースまで綺麗になっている。
大将め、、、何があった。
先にチャーハンが出てくる。
言い忘れてたけど、ここのチャーハンもなかなかの味なのだ。
おぉ、これこれ!チャーハンの味は変わっていない。
うん、普通にうまい。
そうだよ。これだよ。
僕が大将に求めているのは、この「普通にうまい」なのだ。
大事なことだよ?この「普通にうまい」ってのは。
なんだか、すこし、安心した。
「大将ごめん。俺、ちょっと驚いちゃったんだよ。
だって、大将がなんか変わった気がして。
でもこの味なら大丈夫。
大将は少しも変わってなんかいなかった。
着る服が変わっても大将は大将さ。」
なんて少しニヤついて食べてたと思う。
そこへ出てきたのだ。
驚愕のあれが!
次回、驚愕の
【安定の味 2017 冬のおもひで 後編】
へつづく
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